金地院見学 (2018.11.15 Thu.)

@金地院

鶴亀庭園@金地院

弁天池@金地院

明智門@金地院

石畳@金地院

@金地院Photos by iPhone X

週一で受講している仏教哲学の講義休講。その代わりに金地院見学というまたとない機会に恵まれた。学生さんたちに混じっての見学会。南禅寺塔頭の金地院は、いただいたパンフによると、“応永年間(1394~1428)に大業和尚が足利義持の帰依を得て北山に開創した禅寺である。慶長のはじめ崇伝和尚が南禅寺塔頭に移建して現在に至る。”のだそうだ。崇伝和尚は“徳川家康・秀忠・家光の三代に亘って親任され黒衣の宰相として前後二十有五年間、その天分を傾倒し、江戸幕府創立の基礎を確立した名僧である。”と書かれている。天海和尚と共に歴史に登場するあの御方でございますね!

そしてこの金地院には前から一度拝見したいと思っていた「八窓席」と呼ばれるお茶室がある。このお茶室は崇伝和尚の依頼を受け、金地院に以前からあったものに小堀遠州が手を加えたものだそうだ。外観は柿葺の片流れ屋根。三畳台目で点前座と床の間が並ぶ形式。床の間と点前座との境の壁には墨蹟窓。驚いたのは躙口の位置。通常は端に寄せて開けられているのが途中に開いている。躙口を開けると畳のヘリが真ん中に位置する。貴人座と相伴席に自動的に分かれて入れるような工夫。将軍の御成を想定しての改修ゆえとのご説明。その他にもよく見ると様々な工夫が。小堀遠州おそるべし。なお「八窓席」と呼ばれるけれど実際の窓は六つ。多くの数という意味で八が使われているのか、改修されて八が六になったのかは不明だそうだ。

お茶席に加え、方丈、東照宮、鶴亀の庭園のご説明を伺った後、引率の先生からも建物を実際に見ながら建築様式についての詳しいご説明。学生さんたちに負けじと必死にメモを取るも、聞きなれない建築用語で頭がスパーク(笑)でも建築物の意匠から、建てられた年代など推測できるようになったら楽しいだろうなぁ。お寺さんをお訪ねする機会には恵まれているのに、いかにぼーっと見ていたことか。これではチコちゃんに叱られてしまいますね。これを機に寺院建築にも、もう少し明るくなりたい。