クロユリ(2021.05.22 Fri.)

クロユリ先日仲間入りしたクロユリ。蕾の状態で納品されたものが咲きました。どうか根付きますように。さてこのクロユリはユリ科バイモ属。

花が暗紫褐色で、遠くから見ると黒っぽい。花形は“ユリ”に似ている。それで“クロユリ”と命名、本種は北アルプスなどの高山に咲く種、だそうだ。安土桃山時代、富山城主佐々木成政は家臣の讒言を信じ、無実の愛妾“早百合”を殺してしまったとか。早百合は息を引き取るとき「立山にクロユリが咲く時、佐々木家は滅びる」と叫び、そうなった伝説があるそうだ。そして隣のページに、なんとなんと故郷、山梨は“郡内”で初めて発見されたと言う植物が載る。その名も“グンナイフウロ”(フウロウソウ科フウロソウ属)“郡内”についても詳しく書いてくださっていて感涙。江戸時代の文献に“グンナイフウロ”の名前がないので、幕末か明治以降に郡内のどこかで発見されたと思う。風露草の仲間であることから“郡内風露”と名付けられた、とあった。以上手元の図鑑「山渓名前図鑑 野草の名前 夏」(写真・解説/高橋勝雄 山と渓谷社)参照。

黒百合伝説、検索してみたところ、尾鰭背鰭もついていて、どこからどこまでが史実なのか。はたまたすべてフィクションなのか!?