中秋の名月(2021.09.21 Tue.)

またの呼び名を芋名月。お茶のお稽古でも里芋を象ったお菓子。この日が必ず満月とはならないようですが、今年は満月でした。しかし、夕方から雲が広がり私が暮らす場所では残念ながら名月のお出ましはなく。それでも雲の上にはお月様、とお供えを。大人二人暮らし故小さな松露(二条駿河屋製)をお月見団子に見立て、庭の草花と共に。ご近所さんから関西版お月見団子(出町ふたば製)も頂戴したので、それもさっそくお供えする。まさに里芋!しかし、故郷や長く暮らした東京では「芋名月」とはあまり耳にしなかったように思う。少し調べてみたら、お月見の風習は平安時代に中国から伝わった五穀豊穣を祈る行事で、その頃は里芋をお供えしていたそうだ。それゆえ都があったこちらではお月見団子は里芋を模した形に。そして芋名月という名もポピュラーなのか。江戸時代に入ってからは庶民にも広まり、同じく秋に収穫となる米の豊作を祈るため、米粉で作った月見団子を供える風習が生まれたのだとか。一緒に飾るススキも稲穂に似ているから、らしい。ガッテン!そしてこのお月見団子。関東、関西、のみならず違った形があるようです。例えば中国・四国地方は串団子型。名古屋は雫型で白茶ピンクの三色。フキャギと呼ばれる沖縄のものは、お餅のまわりに炊いた小豆(塩味)を潰さずそのまままぶしたというかくっつけたインパクトのある形。お雑煮同様いろいろで面白い。ちなみに私の里(山梨)もやぎの実家(岐阜)も「白丸あんなし」でした。

なお、「後の月」「豆名月」「栗名月」と呼ばれる今年の十三夜は、10月18日。

そして、10年前のこの日、私たちは京都市民となったのでありました。祝・10周年!

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キンモクセイ、香り始める。