● プログラマー独り言 牙を隠したままのJaguar(2002/08/25)


みなさんこんにちは!スカパーでプレミアリーグのミドルvsフルアムの試合を観戦している小池です。残念ながら稲本君は先発していません(涙)。このあと深夜2時過ぎからは、オランダリーグで小野君も登場します。Jリーグ第1ステージは、ジュビロ磐田の優勝で終わりました。その中でも高原君の活躍が光ったのですが、「彼がワールドカップで元気だったら...」と唸ったサッカーファンは多かったのではないでしょうか?4年後にスケールのデカイFWとして成長した(しろよ)彼のリベンジに期待したいと思います。

今日8月24日は、待望のJaguar(Mac OS X 10.2)の発売日でした。私もさっそく近くのショップに出向き、やたら派手なパッケージを購入してきました。各Macショップは、プレゼント抽選などの販売促進イベントでJaguar登場を盛り上げていました。前評判が良かっただけに、USのApple Retail Storeの一部では、販売時に数千人も購入者が並んだという噂も流れています(本当かぁ?)。ADCに加入している私は、少し前からJaguarの性能をチェック可能だったわけですが、これでやっと、「Jaguarの出来の良さを別のMacユーザに教えたい!」と言うストレスから解放されたわけです(笑)。

まずは、Jaguar開発に関わったすべて技術者に感謝をし拍手を贈りたいと思います(パチパチパチ)。Mac OS X10.1が何とかv1.0に手が届きそうだったとすれば、Jaguarは正真正銘v1.0に到達したと言えましょう。Finderを筆頭に、各システムモジュールのバグの多くがフィックスされ、完成度も数段上がっています。今回、特に目立つ改善としては以下のような項目が上げられます。

・チューニングが進みシステムモジュールのマルチスレッド化も促進された。
・Quartz Extremeの採用により2Dグラフィックスの描画速度が向上した。
・上記の結果Finderやアプリケーションの起動やレスポンスが大幅改善された。

前バージョンと比較して、何をするのにもレスポンスが格段に良くなっています。加えて、ハードウェアスペックの欠損もほぼ改善されました。(ソフトウェア・ベースステーションもOK)。また、あからさまに残っていたバグの多くがフィックスされ、信頼性も向上しています。特にFinderについては、「スクロール位置を覚えない」、「デスクトップに複数のアイコン置くとバラバラに散る」、「ドラッグ枠表示が残ったまま」など、上げたら切りがないぐらいバグが残っていたのですが、その多くは(全部じゃない...)直っているようです。今回のFinderで注目されている点は、ユーザからのフィードバックを受けて、Mac OS 9寄りの機能がいくつも復活したことです。例えば...

・スプリング・フォルダが復活した。
・フォルダオープンのアニメーションが復活した。
・フィルコピーの置き換えダイアログに「すべてに適用」オプションがついた。
・アイコン表示でもシングルクリックでファイル名を変更できるようになった。
・ファイルやフォルダの情報ウィンドウが複数オープンできるようになった。

などです。こうして見ると、時間をかけて送った多くのフィードバックも無駄ではなかったわけで、ちょっと嬉しくなります(笑)。ただし、Mac OS X開発当初からもっとMac OS 9との親和性を考慮しておけば、旧環境からの移行ももっとスムーズに行われたでしょうから、最初のコンセプトに大きな誤りがあったわけです(きっぱり)。まあ、そうしたかったのだが開発時間が足りなくて間に合わなかっただけかもしれませんけどね...。今回、私が一番喜んだのは、メニュー表示の透明度が落とされて項目が見やすくなった点(半透明である必要性は何?)と、文字のアンチエイリアスのレベルを、モニタの種類にあわせて変更できるようになった点です。

しかし、未だにフォルダやファイルにカラーラベルが付けられないのにはがっかりしました。FinderのメニューやAppleメニューも未整理のままで、ユーザインターフェースの基幹となりつつあるドックの進化も停滞しているように見受けられます。今では、Mac OS Xで省かれた機能も(ウィンドウシェードやアプリケーションメニュー)、サードパーティ製品やシェアウェアがカバーしてくれていますが、旧環境で可能だった機能をオプションとしてく多く提供することは、相変わらず重要な課題ではないでしょうか?私のように、同アプリケーションに属するウィンドウが別レイアとして扱われてしまう事や、同じフォルダ内容が複数箇所で表示できる事を、非常に不便だと感じているユーザもいるわけですから...。

日本語環境については「ことえり」が随分と進化したのが目につきます。アンチエイリアスの改善も日本語表示を配慮した結果かもしれません。また、LibraryやPictureといったフォルダも日本語表記できるなど、新たな環境改善策も試されています。しかし、Sherlockチャンネルの日本語対応やiPhotoの商品流通の問題、それから手書き認識、音声認識、スピーチなど、日本語化に根付くいくつかの問題は積み残こされたままです。Apple社はJaguarに対するユーザからのフィードバックを良く吟味し、「UNIX臭さ」のさらなる隠蔽と、日本語環境との親和性の向上に努めてもらいたいと思います。

それでは、Jaguarで搭載された注目の新機能はどうでしょうか?RandezvousやiChat、それから新しくなったアドレスブックやMialやSherlock、まだ見ぬiCalとiSyncなどがそれです。それ以外にも、Jaguarには有用な機能が沢山詰め込まれています。例えば、ImageCaptureの機能も拡張され、サードパーティが対応しさえすればスキャナも直接操作可能となっています。しかし、こうして導入された新機能も、デベロッパーがそれを自社製品に取り込もうと考えなければ話は進みません。それには、Apple社からデベロッパへと正確な技術情報が提供され、新機能に関してうまく相互コミュニケーションが取れるような環境が整うことが絶対条件です。

今までのApple社は、こうした努力が今一歩(二歩)足りなかったことも事実です。そういう意味では、Jaguarは未だ牙を隠したままで、その能力は未知数と言えます。Apple社とサードパーティ、そしてユーザの努力によりJaguarの正体が明らかになり、その真価が発揮されることを期待したいと思います。その日は結構近いかもしれませんね...(笑)。

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