先じて忠告しておくことがあります。筆者のようにアプリケーションを開発しているプログラマは、「システムや開発環境のバグに苦悩する」「自分が生み出したバグでユーザに迷惑をかける」という二面性を持ち合わせています(笑)。ですからバグを出すほうの気持ちも良くわかります。こちらとしては「このバグを取ってくれないと困る」と主張してみたところで、Apple社側にしてみれば、何百、何千あるバグの中の一つでしかないのも事実です。また、システム(Mac OS)やSDKの更新にはそれなりのタイミングがありますから、「バグと判明」したとしても、即効性のある対処は期待しない方が良いでしょう。だとすると、自分自身で何とかバグを回避する必要性があるわけです。
ADCには「バグかどうかを確認する」と「バグの回避方法を得る」を一度に実現できるサービスがあります。これは、Apple社のデベロッパ・テクニカル・サポートエンジニア(dts@apple.com)に直接メールを送り、質問に答えてもらう有償サービスです。例えば、ADCに加入した時点でSelectメンバーには2件分、Premierメンバーでは8件分のサポートを受けられる権利が与えられています。嬉しいことに、このサービスに限り、日本語で記述したメールも受け付けてくれます。メール内容のガイドラインや詳しい手順などについては、以下のサイトを参照してみてください。
http://developer.apple.com/ja/products/techsupport/tsguidelines.html
では、権利分を使い切ってしまったらどうすれば良いかと言うと、追加分をApple社から購入することになります。現在、1件分がUS$195 、10件パックがUS$1900、25件パックがUS$4625、50件パックがUS$9000で別途販売されています。ずいぶんと高価ですので、取り扱いには十分に注意致しましょう(笑)。
質問の仕方としては、「このAPIを使ってみたがうまく動かない、もしバグなら回避方法を教えて欲しい」といった感じが妥当です。自社製品に弊害が出るような重大なバグは、とにかく早急に回答を得られないと困るわけです。よって、質問者側で準備できる事はすべてやるといった謙虚な態度が必要です。結果としてバグではない可能性もありますので、Apple社の技術担当がバグを即座に再現できるように、サンプルソースコードやサンプルアプリをメールに添付することも必須です。もし、指摘した現象が本当にバグで、Apple社側でも回避方法が見つからない時には、その問い合わせの件に関しては有料サービスを免除してくれる場合もあります。これは、とても良心的な計らいですね。
次回では、筆者がdts@apple.comのサービスを利用した時の例を取り上げてみます
つづく
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