2006/10/02(月 lunedi) 晴  ■ガイド付トレッキング初体験!■

どきどきしながらガイドを待つ。約束の時間に少し遅れてガイド登場。名前はGianni。歳の頃は30ちょっとだろうか。何人くらい参加者がいるのだろうと思っていたら私たち二人のみ。まずは四駆の車に乗ってラナイットゥLanaittuの谷を走りスタート地点へ。しかしこれが道?というところを行く。しかしさすがに地元ガイド、慣れた様子。でも私たちは結構ひやひや。車を降りてコースの説明。と言ってもいたって簡単。特に注意事項もなし。見上げるとゴール付近と思われる場所が見える。頂上の考古学遺跡Villaggio di Tiscaliは結構な高さだけれど、難易度は高くないのかな? ともかくGianniを先頭に、私、連れ合いの順に歩き出す。ときどき立ち止まって樹木や歴史の説明。第二次世界大戦のときに炭にするためにこの辺り一帯の木々が燃やされた話には驚いた。そしてまた歩き出す。それにしてもGianniのスピードが速い。歩幅も広く力強く登って行く。ときどき後を振り返り私たちのペースを確かめてくれるので、無理な速度ではないと判断しているようだが、正直かなり早いよ。しばらくしてテラス状になっている場所で休憩。絶景!!途中mufloneという野生の羊(サルデーニャとコルシカに生息)やオリーブの木の原種を見られたのもよかった。昔々、ヌラーゲの人たちもこんな景色を見ていたのだろうか。

さて、再び登る。だんだん道が険しくなる。しかしGianniのペースは依然速い。山育ちで都内でもしょっちゅう出歩いている(笑)私は大丈夫だけれど、仕事柄座っていることが多い連れ合いはどうだろう。心配していたらやはり途中でリタイア宣言。この辺りが一番きつくてもうしばらくすると楽なコースになるから、あと少しがんばってみてはとGianni。しかし連れ合いは冷静な判断をする人なので、ダメだと言えば駄目なんだと思う。Gianniにも納得してもらってその場で私たちの帰りを待つことに。具合の悪い人を置き去りにするのは少々心配だったけれど、休んでいれば大丈夫そうなので、二人でゴールを目指すことに。「少し行けば楽になる」というGianniの言葉とはうらはらにますます道は急勾配。しかも大きな石がごろごろ。連れ合いを置き去りにしたのは正しい判断だった(笑)途中、太古の昔にはこの辺りが海だったことを示す地層などもあり、興味は尽きない。当初の予定(60分)より15分程度早く目的地に着く。

遺跡には一人スタッフがいて、見学料を払いまず説明を聞く。その後は自由に見学。ここの遺跡は巨大なすり鉢状。元々は洞窟状だったものが約五万年前に天上が落ち、すり鉢状の穴になったそうだ。このドリーナ(すり鉢状)の遺跡はまだ発掘調査が終わっておらず、はっきりといつのものか結論が出ていない。遺跡からはヌラーゲ時代、青銅器時代中期、青銅器時代後期、鉄器時代の数々の遺跡が出土している。下から上を見上げるとぽっかり空いた穴から真っ青な空。ここに暮らしていた人たちはどの時代のどのような人たちだったのか。思いを馳せながら遺跡を堪能し、連れ合いが待つ場所へ。顔色も元に戻り大丈夫そうな様子に一安心。三人で元の場所へ降りて、車でまた谷を戻る。Gianniの誘いでホテルの近くの国立公園(?)内にあるbarでビールを飲む。歩いた後のビールはうまい!そうそう、私たちはかなり若く見られていました。そのせいであんなにペースが速かったのかな。実年齢をスタート前に話すべきだったかも(笑)復活した連れ合いと日本のマンガで育ったGianniはその話で盛り上がる(マンガの話題には言葉の壁なし!)。イタリアで度々感じることだけれど、日本のマンガ恐るべし! そしてビールはGianniのおごり。いいヤツです。

次の機会は他のトレッキングコースにも挑戦したい。もっともっと遺跡も回りたい。それまでに足腰をさらに鍛えておかなくては。心地よい疲労感を感じながら今日も充実して終わる。

注)ドリーナに着いてもトイレはありません。その辺の茂みですればいいのですが(笑)それがいやな人は要注意。それからトレッキングコースは、初めての人にはどれが道か判断が難しい。観光案内書で地図と情報は入手できるようですが、ガイド付きで行くことをお勧めします。


2006/10/03(火 martedi)晴  ■ゆったりのんびり■

宿の近くを歩いてゆっくり過ごす。自然公園の入り口には一応料金所のようなところがある。しかし人がいない。昨夜顔見知りになったbarのクラウディオが、いいよいいよ、と手招きしてくれる。では、そのまま入らせいただきます。このゆるさがいいよね(笑)透明な水が流れる川沿いを歩く。空が広くて気持ちいい〜。誰もいなくて気持ちちいい〜。昨日とは違って今日は非体育系でのんびり歩く。

夕方は予約しておいたホリスティックマッサージを受ける。メイクを落とさずいきなりオイルでマッサージには少々びっくりしたが、なんとも心地よく夢心地。それにしてもすごいのはたった一人のエステティシャンなのに様々なコースがあること。またぜひ「ちょっとマダム」を味わいたい。

さて夜はSu Golgoneでの最後の夕食。近くの席の顔見知りになった人たちと楽しい会話。オランダ人のご夫婦。シドニーのカップル。最後はワールドカップの話しになり悔しい思いをする(笑)最後なのでもう一度きもの。レセプションの女性がすごく喜んでくれる。きゃぁ〜、本物を見るのは初めて!ぐるっと回って!!とそれはもうあり得ないくらいの喜びよう。ここまで持ってきた甲斐がありました。私もとてもうれしくなる。

それにしてもいいところだったなぁ。注文をつけるとしたらワイングラスをもっと薄いのにして欲しい、という点だけ。あとは百点満点。またぜひ滞在したいなぁ。身も心もほぐされて眠りにつく。


2006/10/04(日 domenica)雲多し ■出発地点カリアリへ■

ホテルの有料送迎サービスを頼み、ヌオーロまで。ヌオーロからはバスに乗るつもりだったが、予定していたバスがスクールバスを兼ねていて、子供たち(本当は“がきども”と呼びたい!)がうるさいのなんのって。慌てて列車に変更。払い戻しはいいよ、と言う連れ合いの制止を振り切り、しっかり返金してもらい、急いで駅へ。マコメールで乗り換えて無事カリアリへ戻る。

最初に泊まったホテルに今夜は一泊し、明日は飛行機でミラノに戻る。最初の部屋が埋まっていたため、違う部屋へ通される。通された部屋はものすごく広い。最後までラッキーなサルデーニャ。とここまでは思っていた。明日空港で予期せぬ出来事が待っているとは思わず、のんきに最後の買い物と夕食を楽しみ、就寝。+つづく


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