自転車を買った。カナダ・LOUIS GARNEAU社製Cross Country/LGS-XC CASPER。
自宅で仕事をするようになって、ちょっとした用事なら自転車が便利だろうと思い夏頃から気に入ったものが見つかったら購入しようと考えていた。前に持っていた自転車は国産車のフィットネスバイク。今の住まいに越してきてから乗ることもなく駐輪場に置いていたら、なんといつの間にか無くなってしまった。駐輪場は屋内で入るには鍵も必要なのに。でもまぁずぅ〜っと置きぱっなしにしていた私が悪いと潔く諦め新規購入計画と相成った訳である。

ちょうどpenと言う雑誌で自転車の特集をしていた。その中にイタリアのBIANCHI社製自転車があった。イタリア好きとしてはやはりここはイタリアの自転車にしよう。ヨーロッパは自転車の歴史も長いからクオリティも良いだろう。さっそく輸入代理店に電話をする。カタログ請求をしたら10月の終わりに新型が出るのでその頃また電話をしてくれと言う。新しいカタログが出たら送ってもらえないかと頼んだら、その頃電話をくれの繰り返し。ここでちょっとかちんときた。普通住所とか控えておいて、送ってくれませんか。送ってくれますよねぇ。と言うわけでイタリア・ビアンキ社製自転車は輸入代理店の対応が悪く、△マークに。それじゃぁ、まずは幾つか実物を見て検討しようと街へ出る。雑誌で紹介されているような専門店は敷居が高そうなので、とりあえず大型スポーツショップへ。ここではフランス・プジョー製(プジョーって自動車メーカーだと思っていたら創業時は自転車メーカーだったのね)とアメリカの自転車が幅をきかせていた。イタリア語の先生がフランス関連には事あるごとにけちをつけるのでそれが私にも乗り移りどうもプジョーには食指が動かない(笑)。アメリカ製もこれと言った明確な理由はないけれど、今ひとつぴんとこない。あれこれ考えている内に、置き場所はどうしようかと思いついた。前の事があるので駐輪場には置きたくない。でも部屋の前の廊下に置くのは邪魔だなぁ。残るは家の中。そうなると大きな自転車は置けない。それじゃぁ、折り畳み式・フォールディングバイクと呼ばれる自転車にしてみよう。ちなみに初期の折り畳み自転車は軍事目的で開発されたらしい。東急ハンズにそのタイプの自転車が陳列してあったのを思い出し、早速行ってみることに。実際にフォールディングバイクを見てみると、思ったより畳むのが面倒だし(私には)乗り心地と走行性はやはり普通の自転車には劣るように思われた。う〜む、どうしたものか。

そんなとき友人が新宿のバイク専門店を教えてくれた。アドホックビルにあるジョーカーというお店。さすがに専門店だけあって数も豊富だし、店内も広く自由に自転車を見ることが出来るようになっている。気になっていたビアンキの自転車もあるぞ。一通り眺めたところでスタッフの方に希望を伝えてそれに添ったモデルを紹介してもらう。最終的に場所よりも走行性重視で気持ちが固まったのでフォールディングタイプは候補から消える。結局最初に書いた、ルイ・ガノ社製のバイクに決めた。目的は街乗りであること。予算はライトなどのアクセサリー類を含めて10万円以内。フランス製でもアメリカ製でもないこと(笑)。諸々の条件を満たしなおかつデザインも気に入ったので、と言っても実はこのルイ・ガノ社はカナダ・ケベック州にあるので、フランス語圏なんだけど(笑)、これに決定。色はホワイトとオレンジ。店頭になかったので実際の色を見られず少々不安だったけれど、大好きなオレンジ色の新型をオーダー。
でついに11月14日(火)。お店まで取りに行くと一緒に買った備品もすべて取り付け済みで、スタッフから丁寧に自転車の取り扱いについて説明があり、親切に下まで降ろしてくれ、いよいよ家まで記念すべき初乗。新宿の街中は人も多いし、車も多くちょっと緊張するけれど、途中から車のあまり通らない裏道を通り快適に自宅まで。時間にして10分程度。地下鉄だと4駅分。空気も汚さないしお金もかからず、自転車は優れた乗り物である。実感。ただしニッポンは自転車の走る道がない。車道は路駐の車でふさがっているし、歩道は自転車もオッケーと明確に定義されていないので走りづらい。「自転車王国」オランダを見習って自転車専用道を整備して欲しいぞ*。そうすれば二酸化炭素の排出削減に効果があるし、交通渋滞だって緩和されるってもんじゃないか。一石二鳥だよね。何より自転車で街を走っていると季節の移ろいを感じることができる。意外な景色に出会える。楽しいことがいっぱいなのだ。ただし、傍若無人な暴走ちゃりおばさん(おじさんもたまに居るけど圧倒的に女性が多い。それからここで言う「おばさん」は年齢じゃありません。ジコチュウな人は若くても「おばさん」です。逆に年輩でも常識のある人は「おばさん」じゃありません)はどうにかしてほしい。

それで思い出したけれどひどい話を一つ。あるとき街を歩いていて信号が赤に変わろうとしていたので横断せずに停まった。すると後ろからちゃりおばさんがぶつかってきた。そして「危ない。なんで止まるの。」と宣う。交通ルールを守った私に対して、ルール無視のおばさんがそりゃあんまりじゃない。お門違いも甚だしい。「危ないのはそちらの方じゃありませんか。後ろからぶつかっておいて言いがかりはやめてください。」ときっぱり申し上げた。実際こういう人は多いのである。それもあって日本では自転車の肩身が狭くなっているのではないか。もうひとつ放置自転車もそれに拍車をかけている。とにかく道路がもっと整備されて、ルールを守り気持ちよく自転車に乗れるようになれば良いと思うのである!!

そうそう、買ったお店では一ヶ月無料点検も行ってくれるとのこと。やはり自転車を買うなら専門店がベターと言うのが私の経験です。


*11月15日付けの読売新聞によると日本でも自転車専用道が整備され始めたようです。以下抜粋
=環境庁では3年前から、3都市で実地中の自転車利用促進事業の補助を行っている。建設省では全国19都市を自転車専用道整備のモデル都市に指定した。
東京都では、千代田区や中央区と協力して、自転車専用道を整備中。昨年度、昭和通りの歩道約650メートルに自転車道を設け、今年度には約770メートル延長する予定。=