2001年9月８日（土）晴

アリタリアのマイレージがはれてたまり、往復フリーチケットの旅。JALとのコードシェア便でRomaまでの直行便。またもアッパーデッキの席。しあわせ。しかし人気のある季節、一つの空席もなくいっぱい。隣にはローマ在住の鈴木さんという折り目正しい青年が座り、これも幸運。快適な旅をする為には隣人がとても重要なのである。サッカー談義で盛り上がりながらもうすぐローマ到着というそのとき、耳が痛くなるのを防止するためにガムを必死に噛んでいた私に、悲劇がおこる。治療した歯が取れてしまったのだ（といっても一部分ですけど）。きゃぁ、イタリアで歯医者さんへ行かなくちゃいけないのぉ？　初めての経験、不安だわぁ。ナーバスになっている私に追い打ちをかける事件が。空港に無事着陸し、座席の横の物入れからカバンを取り出したらなぜか濡れている。それになんだか匂う。よく見たらカバンにコーヒーがかかってる（涙）　どうやら後ろのご婦人がこぼしたらしい。がるるるる、と噛みつきそうになる私をクールな目で見る連れ。「堪忍袋やぶれたらまたぬえぬえ」と言う大好きな半泥子さんの言葉を胸の中で繰り返し、どうやら野獣にならずにすんだ私。ふぅ、先行き不安.....

2001年9月9日（日) 晴

パルマに到着。まずはサッカーParma vs Interのチケットだ。スタジアムへ行かなきゃ。ホテルでタクシーを呼んでもらう。でも全部出払っているとのこと。よし、バスにしよう。幸運にもホテルとバスターミナルは目と鼻の先。しかしバスは今出たばかりのよう。なんと30分に一本しかない。え〜い、歩こう。ホテルのお兄さんの、当日はチケット無理だよ、の言葉に自然と足が速くなる。ダメダメダメ〜、絶対見るのだ。公園をつっきりずんずんずんずん。通りを左におれずんずんずん。スタジアムに到着。一目散にチケット売り場へ。確かに安い席はなかったけれど良い席はまだ十分ある。ひと安心。

さぁ、まずはビール、と勇んでバールへ行ったらノンアルコール・ビールしかありませんでした。とほほ。＊写真右：中田のユニフォームを着る少年。この周りがインテルサポーターで埋まる。くぅ。　

2001年9月10日（月)　晴

そうだ。歯医者さんへ行かなきゃ。サッカー観戦に夢中になって忘れてた。それにしても昨日の試合、ホームで引き分けだなんて。まわりはインテルファンばっかりだったし。まったく！　近くにトルシエさんがいたのには驚いた。バールでは村上龍さんも見かけたぞ。そうそう、歯医者さんだ。

インフォメーションのお姉さんに紹介してもらったアンドレア先生のところに行き無事に治してもらう。優しくてハンサム（笑）ちなみに15万リラ（約8千5百円）也。気がかりなことも解決し、すっきりした気分でパルマの街を歩く。真っ青な空とバラ色の大理石が美しい。ここは聞きしに勝るプロシュットとパルミジャーノの街だ。あちこちにお店がある。普段はあまりお肉を食べない私もプロシュットは別（笑）　さぁ、本場の味を心ゆくまで堪能しよう。

2001年9月11日（火) 　晴

Teatro RegioでNew York City Balletを観ることに。しかし飛んでもない事件が起こってこの日の公演はキャンセル。NYCとペンタゴンでテロが起きる。

夕方問い合わせたときには公演は予定通りとの回答だった。少し驚きながらも当初のプラン通り着物をきて劇場へ。多くの人が着飾って開演を待っている。ようやく中に入れるというところで、公演キャンセルの説明。どうやらぎりぎりまで悩んでいたようだ。劇場関係者、バレエ団代表から説明がありその後全員で黙祷。なんともむなしい気持ちを胸に劇場を後にする。

これからどうなるんだろう。しばらくニュースからは目が離せない。

2001年9月12日（水)　晴

パルマ最後の夜。ミシュラン一ツ星のリストランテLa Greppiaで夕食。お店の雰囲気もサービスも良く（一人鳥頭のカメリエーレがいましたけど・笑）味も洗練されている。最後に食べたパルミジャーノが予想以上に美味しい。はっきり言って私はそのときまでパルミジャーノをなめていた。ええ、なめていましたとも。こんなことならもっとがしがし食べれば良かった（涙）　

とにかく日本で口にするものとは別物である。大のパルミジャーノ好きだが、硬質チーズだからそれほど味は変わらないだろうと思っていた。大間違いである。たとえるなら上品なドルチェ。口当たりもやわらかくまろやかで.....
プロシュットは丸のまま日本にも入ってきているので、パルミジャーノほど違いがないと言うのが正直な感想。もちろんとても美味しいのは言うまでもありません。

　明日はバルサミコで有名なModenaです！