2002年5月8日(水)

WWDC三日目。今年はOS Xだけと方向が一つになったせいか、セッションもぐっと具体的になっているように思う。まぁ、プロフェッショナルな感想はプログラマーにまかせるとして、私は自分が聴講して面白かったセッションについて。

この日は一日QuickTimeのセッションを聴く。10年前に最初に目にしてからずいぶんと進化を遂げたものだ。会場には元QuickTimeの開発メンバー、Peterも姿を現していた。ムービーに登場しただけでなくデモを手伝ったりしていたので、Appleに戻る気なんじゃないの?と後から尋ねたら、そんなことはないよ、と否定されてしまった。本当かなぁ(笑)。QuickTimeセッションの名物、思いきりくだらなくてめちゃくちゃ面白いMovieが見られて大満足。これを見逃した人はすごく損をしているぞ。でもほとんどの友人達が違うセッションに行っていた。前に書いた通り今年はてんこ盛りでプログラマーにとって興味や聴かなくちゃいけないセッションが重なっているのだった。

セッション後にはApple Design Awardsの発表。今年から学生部門が創設されていた。「Best New Mac OS X Product」は昨年のNY Expoで見て気に入っていたアプリ、Toon Boom Studioだった。これは納得。キューティマスコットJr.が「Best Apple Technology Adoption」を受賞したときはアップルキャンパスで行われるBeer Bashというパーティの最中だったけれどその後会場がセッション会場に移り、授賞式もより盛り上がりを見せている。さぁ、次はあなたの番ですよ!(笑)。


2002年5月9日(木)

WWDC四日目。この日はお昼休みにPixar Presentationがありとても楽しかった。とても丁寧な作品作りと作品に対する深い愛情、良いものが出来る訳ですね。

そうそう、さぞ会場ではiPodを見かけると思いきや、さにあらず。見かけたのは数人。それも日本の知り合いばかり。Apple社勤務の友人に言わせると、アメリカ人にとって価格がやや高いそうなので(だったら安くして。日本人にとっても高いよね。でも買っちゃうんだよ、日本人は・笑)それでユーザが少ないのかなぁ。

今日はお楽しみのApple Campus Bash。アップル本社の庭でビール・ワインが飲み放題。食事も出るし、生演奏もある。いつもなかなかステキな演奏を聴かせてくれる。今年も良かったです。でもアーティストの名前忘れちゃった(笑)。この日はアップルグッズが買えるキャンパス内のカンパニーストアも遅くまで営業。世界中から集まったデベロッパーがわんさかとお買い物をする日です。それにしてもアップル・ユーザってかわいいよねぇ。もちろん自分も含む(笑)。いつもワインが甘くてビールばかり飲む私ですが、今年はワインも美味しかった。それに友人の計らいでバルコニーへ上がることが出来たのでご機嫌。トイレも借りちゃったし。


2002年5月10日(金)

WWDC最終日。始まる前は一週間は長いと思うけれど、いざ始まるとあっと言う間に最終日。今年は最後の最後まで重要なセッションが多く、人の数も減らない。いつものようにわからないことをメモしておいて後でプログラマーに質問。最終日はフィードバックフォーラムが多いので、それ以外でわかりやすいセッションを聴く。さすがに疲れてきたので、日本語同時通訳のレシーバーを借りようとも思ったけれど、テクニカルなことでわからないことは日本語で聴いてもわからないのだからと思い直し、根性を振り絞り最後まで英語で聴く。ただ英語は少しでも気を抜くとただの雑音になってしまうので、気合いが必要である。

そしていよいよセッション終了。最後の夜はお楽しみが待っている。いつもならこの後ツアーのメンバーとわかれ友人達とナパ・ソノマヘ足を伸ばすのだけれど、今年は皆何かと忙しくそれはしないことになった。でもお楽しみは絶対欲しい!と、バークレーに食事に行くことにした。レストランは昨年も行って大満足だったChez Panisse。友人が前もって日本から予約を入れてくれたが、さすが大人気のお店。取れた時間が10時30分。ちょっと遅いけど、翌日は帰るだけだしね。ということで、車を借りてのんびりバークレーへゴー。途中お茶をしながらゆっくり行くもさすがに早い時間にバークレーの町に到着。一杯やって待とうかと思ったけれど、さすがに金曜日。カフェも混んでいる。それではと言うことで近くのスーパーマーケット、Andronico'sへ。ここは1929年にギリシャ人移民、アンドロニコ氏が開いた最初のお店。品揃えも豊富でクオリティも高い。お総菜も美味しそう。ぐるぐる眺めているだけでも飽きない。外は結構寒いけど中は温かいし。そう言えば去年もここで時間をつぶしがてらお買い物をしたなぁ。

そうこうしている内に、予約時間に近づいた。少しぐらいならバーで待てばいいから、お店に向かう。ここは一階がレストラン。二階がカジュアルなカフェになっている。一階のレストランから席が埋まるので、今年もまた二階。ドリンクを頼んで待つことに。去年も感心したけれど、スタッフの感じがとても良い。それに男性も女性もステキな人が多いのよね。むふふ。オーナーの趣味かしら(笑)。フロアマネジャーらしき方はちょっとショーンコネリーを思い出させるしぶい男性。などと眺めていたらテーブルが用意されました。席について皆でメニューを見ていたところにお店で待ち合わせていた、友人二人も到着。全員揃ったところで、さっそくオーダー。どれも心魅かれる料理で決断が難しい。迷った揚げ句私は、前菜はワイルド・ネトル(野生の西洋イラクサ)のスープ、メインはサフラン入りフェットチーネ、エビとケッパー入りをオーダー。(パスタがメイン?と思われる方もいると思うけど、ここはアメリカ。Chez Panisseと言えどもメインに十分なボリュームでした)さて、お次はワイン。さすがにフランスやイタリアのワインも多いけれど、ここはやっぱり地元カリフォルニアでしょう。スタッフを呼んで美味しいワインを選ぶ手助けをしてもらおう。するとこのお兄さんの説明がなんとも言えずプロフェッショナル。ひとつひとつどんなワインか説明してくれるんだけど、わかりやすい上に、かっこいい! はっきり言って惚れてしまいました(笑)。その中から好みに合いそうな先ず白を選ぶ。少し革新的なソーヴィニオンブラン(Spottswoode)。その次は赤。すべての料理に合うようにピノノワール(Westry)を選ぶ。どちらもとても美味しい。その後、デザートワインがお店からサービスされる。う〜ん、幸せ。カフェを頼むころには時計も一時近く。San Joseまで戻って朝には空港へ向かい、帰国の途に。満腹で夜中のドライブはとてもきつかったと思う。ドライバーB、お疲れさまでした!  


More Photos