こうの先生と福知山(2025.07.05)

漫画家のこうの史代先生の作品を展示した「漫画家生活 30周年 こうの史代展」が福知山市で開催されています。「これは行かねば」と言うことで、特急はしだてでビュ〜ンと福知山市へ直行しました。驚くなかれ、その日は「福知山シネマ」(レトロで素敵)でライブペインティングも開催されるというおまけ付きです。到着して直ぐに会場へ出向くと、既に先生がをせっせと下書き描いていらっしゃる。覗いてみると「えええ、これコナン?」どうやら最新作映画上映との楽しいコラボ企画が画策されていた模様(笑)。

本格的な作画に入られるのにはもう少し時間がかかりそうだったので、先んじて「佐藤太清記念美術館」で開催されている展覧会へと向かいました(シネマから歩いて15分)。これがもう大好きな作品の「原画」とその「裏話」がずらりと並ぶ至極の世界(笑)。小学生の女の子が展示を見ながら一生懸命模写していましたが、こうした機会があってこそ、未来の「こうの史代」が生まれるわけだと納得させられました。

先生の作品は長編でも数ページで必ずオチが入るので(笑)その流れを踏まえて展示してある原画を見ていると、未読の作品をじっくり読んでしまうという「読書の時間」に、知らぬうちに陥るわけです(笑)。そのため、展示を全部見終えるまでに随分と時間がかかりました(広い展示室が2会場もある)。

あまりゆっくりしているとライブペイントが終わってしまいそうだったので、6月だというのにとんでもない酷暑の中(翌日の福知山は日本で一番暑かった)汗をかきかき急いでシネマへ戻りました。会場に入いってみると、何と「コナン君と蘭ちゃん」は完成間近で仕上げの段階へと突入中。

「しまった」「美術館でついチンタラしちまった」というコナンのセリフを実践している自分達(笑)。スペースが空いた場所に「ちょっと寂しいですね?」と、さっと桔梗(福知山ゆかりの明智光秀の家紋)の花びらを書き込み、下のロゴをコナン風にアレンジして完成です。先生、ご苦労様でした(左手にApple Watchが光る)。この作品は印刷されて映画館の正面外壁に飾られるそうです(お近くの人は見に行きましょう)。

翌日は、別の場所にも原画が展示してあるという情報を得て「福知山鉄道館フクレル」へ、福知山は「鉄道の街」としても有名だそうで、行く途中の別館にて蒸気機関車C58が出迎えてくれています。鉄道館へ到着すると、さすが来てますね(笑)入り口には六角精児さんの写真も飾ってありました。

素晴らしいジオラマ模型を堪能した後、原画が展示してあるスペースへ移動したところ、こちらの展示内容も素敵でした。企画では数点だけだったそうですが「それでは寂しい」ということで、結構大規模な展示になったそうです。随分と珍しい作品の原画も展示されているので、ファンの方々には必見かもしれません。

福知山といえば明智光秀と福知山城、とりあえず押さえておくべき観光スポット(笑)。こうの先生は2016年から福知山市にお住まいだそうで(知らなかった)「福知山の変」という町おこしプロジェクトの「その十の刺客」としてご活躍されているそうです。

展覧会は7月9日より展示内容が差し替えられて「後期展示」に入ります(もう一度行くか?)ぜひ夏休みの素敵なひとコマをこちらで(笑)。その後、2025年8月2日から千葉(佐倉市立美術館)で、2026年1月4日から熊本(熊本市現代美術館)でも開催されるそうなので、お近くのファンの方々は指折り数えて心待ちに!