第五回。本日は「加茂(かも)」謡とお話は、金春流シテ方、佐藤俊之さん。住まいの近くのお話でもあり、大いに楽しみに出かけた。「加茂」は“むかし、里に住む女が川で神に手向ける水をくんでいました。水桶にとまった流れ矢を持ち帰って家の軒に挿したところ懐妊し、男児が生まれます。この矢と、母と子が三社に祀ってあるのだという、賀茂神社の縁起を題材にした能です。”(以上“”チラシより抜粋)
*賀茂神社の縁起では、女は賀茂氏の娘となっているが、能の「加茂」では秦氏の娘となっている
以下当日の資料を参照、抜粋(リライトあり)。
賀茂神社は京都東部を貫流するは賀茂川の上流にあり、上下二社。上賀茂の社は賀茂別雷(かもわけいかづち)神社と称し、賀茂別雷命をご祭神とする。下鴨の社は賀茂御祖(かもみおや)神社と称して、別雷命の母、玉依媛命(たまよりひめのみこと)および祖父、賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)をお祭りしている。
*能では、子/別雷神、母/御祖神、矢(父)/御矢、を三所の神としている
能「加茂」は神の能。初番目物(脇能)に分類。前場では賀茂神社の縁起を語り、後場では神徳を称える。
播州室の明神の神主とその従者が、本社である都の賀茂明神(下鴨神社)に参詣すると、加茂川のほとりに白羽の矢を立てた祭壇が設えてある。そこに神に手向ける水を汲みに女がやってきて、その矢をめぐる別雷の神、誕生の物語を語る。室の神主が女の素性を尋ねると、大君を守護している神であるとだけ答えて姿を隠す。賀茂の御祖の神が登場し、御代を賛美して舞う。ついで別雷の神が現れ、王城守護と君臣の道を正すことを誓って舞い、雷鳴とともに雨を降らせて、五穀の豊穣を予祝する。
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以下覚え書き:
依代としての翁の面(シャーマニズム)の始まりや、そこから次第に神様や強い武将、美しい女性、妖怪などのキャラクターが出来上がる(江戸時代)。昔は翁の面*をつけて村のおえらいさんがお祭りなどで演じていたのものが、プロに変わり(猿楽)、氏子といった特定の人たち以外にも広げていくために(集客)ヴァリエーションを増やした、というような能が出来上がっていくプロセスも知ることができた(私の記憶なので間違いもあるかもしれません)。流派によって扇の作りが違うことも学んだ。そう言えば昔、観世流を習っていた父の舞台を見に行ったとき、楽屋で突然袴を畳むように言われ、その時に袴(仕舞袴)の畳み方も流派によって違うと教えてもらったことを、懐かしく思い出しました。
中啓、鎮扇
縁語、頭韻、「石川や瀬見の小川」は賀茂川の古名
石川や瀬見のをがはの清ければ月も流れを尋ねてぞ澄む(鴨長明)
*顎が切れているのは古い面
今後の予定:
vol.6 7月12日(日)「藤戸」
vol.7 10月11日(日)曲目未定
詳しくはこちらで。
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参加した回:
vol.1「角田川」(他流は「隅田川」)
vol.4「葛城(かづらき)」

