●6月22日(木)友人の様態も回復に向かっているようなので、元気組は日帰りでタラントまで足を延ばすことにする。遠距離バス、青色のプルマン(市内を走るのはautobus、遠距離はpullman)でマテーラを出発。地図で見るとそんなに遠くない。1時間くらいかなと思っていたら、途中の町々へ寄るので結局2時間半かかった。

タラントは紀元前8世紀にスパルタの住民によって建設された、イオニア海に面した街。地図で言うと、カカトの部分からツチフマズにかかる辺りに位置している。


●旧市街のはずれにバスは到着。まずはお昼!ジレヴォレ橋を渡って新市街方面へ。ミシュランを頼りにお店を探す。なんだか閉まっているところが多いぞ。長い時間バスに揺られてお腹もぺこぺこ。ようやく開いているリストランテを発見。お昼には遅い時間だけど笑顔で迎えてくれるお店の人。よかったぁ!

で、ランチ。海沿いの街だからここはやはり魚介類でしょう。アサリのパスタやめずらしい貝を使ったショートパスタを地元の白ワインと一緒に。いけます。すごく口に合う味。最後はスイカ。ちょっとピンボケですが、この大きさを見てほしい(笑)。地元のお客さんの真似をして、タラント名産のリキュールをかけて。


●食事の後は旧市街(Citta Vecchia)を歩く。荒廃が進んでいたこの地区は現在急ピッチで修復が行われているとガイドブックにはあるけれど、未だ人が住んでいない建物も多く、昼間でもちょっと暗い雰囲気が漂う。
まずは南イタリア屈指の収集を誇る国立博物館へ。少し前まで新市街地にあったものを、最近旧市街へ移したようだ。なんと無料。その後はDuomoへ。平日だったけれどどうやら結婚式があるようだ。少し待って花嫁さんを見ることにする。「Auguri(おめでとう」と声をかけたらかわいい笑顔で「Grazie」と答えてくれた。北イタリアでは結婚しない人が増えているようだけど、南はどうなんだろう。

●花嫁さんのお陰でこちらまで幸せな気分で路地を歩いていたら、なんとも雰囲気のある薬局を見つけた。レトロな薬棚といい、レジスターといい、なんだか時間が止まったような一角。

●短い滞在だったけど、ぎゅっと中身の濃いタラントだった。午後7時20分のマテーラ行きバスを待つ。停留所の近くでは、西瓜が屋台で売られている。6月なのに、南イタリアはすっかり夏なのである。

それにしてもついにツチフマズまで来たんだなぁ。