学びは続く(2020.05.21 Thu.)

“紫陽花の花の色は土壌が決めると言うけれど、そもそもなぜ花には色があるのか”

「新型コロナウイルスー脅威を制する正しい知識」(水谷哲也著)に続き「免疫力を強くする 最新科学が語るワクチンと免疫のしくみ」(宮坂昌之著)を読む。ワクチンに対してはよく知らないのになんとなく怖い、というイメージを持っている。まずはワクチンを正しく知らねばと、免疫学者である坂昌之氏のこの本を選んだ。一口にワクチンと言っても造り方もいろいろあり、それぞれに違った特徴があり、リスクもゼロではない、と教えられた。そもそもなぜワクチンが有効か、という初歩的なことも「抗体をつくれるから」ぐらいにしか分かっていなかったし「免疫」(自然免疫/獲得免疫)についてもしかり。そんな私にはたいへん勉強になった。それぞれの「ワクチン」を正しく知り、だったら摂取する摂取しない、と理性的に判断することに大いに役立つ内容だと思う。特に小さいお子さんをお持ちの方には読んでいただきたい。

さて、この本の中では「抗インフルエンザ薬の現状」にも頁が割かれていた。結論はあまり意味がなく“服用しても発熱期間が少し短くなるぐらいのものです。”とのこと。しかも薬の有効性が証明されているのは症状が出てから48時間以内に投与した場合に限定されるそうだ。2014年にインフルエンザBにかかり「タミフル」を処方されて飲んだ経験がある。このとき、身体中の痛みに耐えかねて病院を受診した。熱だけであれば、病院へは行かなかったと思う。思わず声が出てしまうほどの痛みで、それをどうにかしたいと思い、症状が出た翌日の朝、受診。担当してくれたDrにもその旨お話ししたが、検査をしてインフルエンザと診断されたら、自動的に「タミフル」が処方された。タミフルの服用で痛みも軽減されるかと思ったがそうはならず、たまりかねて夜間に再受診。Dr曰く、タミフルを処方したので痛み止めは出せない、ということだった。結局自然治癒を待つ他はなく、しかも服用したタミフルの副作用と思われる症状から立ち直るのにかなりの日数を要した。もう2度と飲むまいと心に決めていた「抗インフルエンザ薬」。さらにその意を強くする。いやその前に2度とインフルエンザにかからないようにしよう!

自宅でお稽古(2020.05.07 Thu.)


お休みも長くなったお稽古、書と茶の湯。書のお稽古は、戦前の女学校で使われていた教科書をお手本にしている。お手本が手紙なので巻紙に書いて先生へ送り、添削して送り返してもらう、という古風なスタイルに。思いがけず実践的なお稽古になる。添削初回が戻ってきた。先生の親切丁寧な朱入れ。アドヴァイスが書かれた流れるようなお手紙も!ふむ、またも同じ文字に朱。大いに反省。

さて茶の湯。毎日お薄をいただくのは日課。といっても電気ケトルでお湯を沸かし、ささっと茶筅を振る、というものですが、せめて「茶筅通し」は丁寧に。すると茶筅の持ち方がおかしいことに気づいた。随分前に一度先生からご指摘があったのを思い出した。なるほど、このことか!一度ついた癖を取るのは容易ではないけれど、時間はいっぱいあるのだ。毎回気をつけて茶筅を持つ。お抹茶は、木津川市加茂町の山崎徳哉さんが無農薬で作るもの。少し前にとある場所でいただいて、とても美味しかったので取り寄せている。「都跡の白」はお茶の原種のような在来種で、「恭仁の昔」は“さみどり”という抹茶向きの品種で、とのご説明。「都跡の白」は茶葉をそのまま飲んでいるよう。さっぱりと美味しい。「恭仁の昔」は、抹茶向きの品種だけあり、もう少しまったりとふくよかなお味。お茶のお菓子は、お稽古先では二条駿河屋さんの美味しい季節のものですが、徒歩圏内で入手でき日持ちがする洋菓子を合わせている。エキュバランスさんのマカロンや和風テイストもある黒豆山椒ショコラなど。

徒歩圏内に美味しいお店があるのは嬉しいことです。そして郵便局、宅配業者の方々にも感謝を。

未知との遭遇(2020.04.18 Sat.)

オオセミタケずっと気になるモノがあった。キノコのように見えるけれど、初めて見る姿形。何か別のものなのか。果たして実態は…

やぎが調べたところ、やはりお初にお目にかかるキノコでありました。名前は「オオセミタケ」。漢方で有名な「冬虫夏草」同様に、土中の昆虫類に寄生する。寄生する昆虫はその名が示す通りセミで、エゾハルゼミ、コエゾゼミ、アブラゼミ、ヒグラシの幼虫から子実体を発生させている、そうだ。ということは、この辺りの生態系を鑑みると、キノコの根元にはアブラゼミかヒグラシの幼虫が。

地中の中を想像するとぞくそくしますね。

百石斎(2020.04.13 Mon. )

昨日、いろいろと調べ物をしていて偶然近くに国指定の登録文化財(建造物)があることを知る。夕方お惣菜をピックアップする道すがら、立ち寄ってみた。前の通りは何度も通っていたのに、目を留めたことがなかった。あるいは見ても土蔵だと思っていたのかも。9年目にして、その建物の由来を知る。名称は「百石斎(ひゃくせきさい/旧田邉朔郎書斎)」大正6年ごろに建てられた。“琵琶湖疏水を計画・設計した田邉朔郎の設計による鉄筋コンクリート造2階建の書斎。内部にキングポストトラスを用いる。土蔵造風であるが、妻面に各階二つの窓を配すと共に小庇を四面に周し、採光に考慮する。RC造を得意とした田邉の堅実な作風が窺える”(“”文化庁 国指定文化財等データベースより抜粋)

キングポストトラスとは「三角形をつくって構造を構成するトラスのうち、中央に真束と呼ばれる支柱の立っている形式をいう」そうだ。トラスとは“各部材の接合点をピンで連結し,三角形の集合形式に組み立てた構造。湾曲力に強く,橋や屋根組みに用いられる。結構。”(“”スーパー大辞林より)とある。図を見れば、あぁあれね!と合点。

設計者の田邉朔郎(たなべさくろう/861~1944)は“琵琶湖疏水の設計者、工事主任。文久元年(1861)江戸で生まれる。父は幕臣。明治10年(1877)工部大学校(現、東京大学)入学。卒業論文で「琵琶湖疏水工事計画」を執筆。卒業と同時に京都府知事北垣国道に招かれ、琵琶湖疏水の工事主任となった。疏水工事は明治18年着工。同23年に完成。大津-京都間に舟運を開くとともに、蹴上発電所を建設し、我が国水力発電事業の先駆となった。この電力により、京都西陣機業の機械化や日本最初の路面電車の運行が実現した。その後、東京・京都の帝国大学教授を歴任。昭和19年(1944)、84歳で没。”(“”大津市歴史博物館 大津の歴史データベースより抜粋)

北垣国道は京都府知事の後、北海道庁へ転任して、明治25(1892)年に北海道庁長官長になり、開拓に貢献したと同時に鉄道建設も組織的に進めたそうだ。現在残っている函館本線、そして宗谷本線、根室本線、いずれもこれらの骨格をつくっ たのは北垣国道だそうで、その設計にあたったのは田邉朔郎。このコンビ、すごい!

これはカヌレ!?(2020.03.15 Sat.)

マスクの在庫がいよいよ底をつきかけて、お散歩もままならない。そうわたしは花粉症(涙)仕方がないので、いつもより時間をかけて庭を観察。この時期は日々様子が変わるので見飽きることがない。顔を出したハッカクレンも毎日少しづつ様子に変化が。あれ、今日は何かに似ている。そうだ、カヌレ!葉っぱが見事に折り畳まれている形が、お菓子のカヌレにそっくり。それにしても植物の「収納」には恐れ入る。そしてそれだけではなく植物たちのワンダーワンダーな世界。少し前に読んだ「したたかな植物たち─あの手この手のマル秘大作戦【春夏篇】」(多田多恵子著/ちくま文庫)に教わる。

“花は「光センサー」を、タネは「振動感知器」を装備。葉には「撥水加工」も。じつはカタバミのスペックって見かけに似合わず最強なんです!”(帯より)

読んでいる間、植物たちのあまりの凄さに口が開きっぱなしでした(笑)