残念会(2024.07.25 Thu.)

いよいよなでしこ、予選リーグの初戦。相手はスペイン。初っ端から大一番です。スタジアムは昨秋のラグビー観戦でお馴染みだし、禁止持ち物などのレギュレーションも確認して準備万端、と思いきやデジタルチケットに大バグ! ダウングレードではなかったしゲームはめちゃくちゃ見やすいし、専用のトイレと売店もあり、普通に考えたら「しめた! 」となるのですが、臨場感がない。テレビ観戦のよう。ともかくこれは絶対何かの間違い(他の方々も私たち同様「特別席」を買うようには失礼ながら見えないし、特別席にアクセスする階段は封鎖されていたので、一般には売り出しのない席だと思われる)。今回はこの「特別」を楽しむけれど、次回は一般席へ変えてもらおうと決意する。試合についてはやぎのコラムで。

戻って近所のお店で残念会。昨秋に続いてまたまた牡蠣を食べる。この季節にも牡蠣が出回っていることはジェノヴァで知った。幾つかのお店で仏産牡蠣とメニューに載っていたのだ。価格は1個€4〜5。地元ならばもっと安いだろうとこのときは我慢。そして解禁と相成ったのである。昨秋サービスがダメだと思ったあのお店。今回もホテルスタッフのお勧めありもう一度行ってみようと足を向けた。2度伺ってわかったこと。雑に感じる振る舞いは、このお店の(あるいはこの街の)標準動作(default)なのであろうということ。前回は仕入れがなかったGillardeau産を奮発。殻にGのマーク入り。濃厚でミルキー。グラマラスなテイスト。もう一品。サーモンのパッタイ。麺の上にサーモンの大きな切り身がどでんっとのっていた。腰が引けましたが、味は良かった(笑)お供は、Muscadet Sevre Et Maine Sur Lie La Grande Reserve。

お昼は“各国料理通り”とでも呼べそうな一角でクスクスを。適当に入ったお店ながら、サラダもスープもクスクスも、好みの味!

MilanoからNantesへ(2024.07.24 Wed.)

“あれ? 容器のサイズが違う”

シャトルバスで空港。easyJetでぴゅっとナントまで。空港から市内へはこちらもシャトルバス。運転手さんにナント駅へ行くかどうか確かめてから乗り込む。乗り込んだものの(イタリアの癖が抜けず・笑)少し不安になる。その不安を見て取った後ろの女性が日本語で話しかけてきて、駅には行きますから、と。なんでも数ヶ月勉強のために京都に滞在していたことがあると言う。旅先での親切は一入ありがたい。流暢な日本語とまでは行かないようで、かたやフランス語はからきしの私。それぞれiPhoneの翻訳機能で会話。バスはナント駅南口(Gare de Nantes Sud)に到着。駅の正面は北口。宿泊ホテルもそちら側。というか昨秋にナントを訪れたときは南口方面には出たことがなかったので見知らぬ光景。北口(Gare Nord – Jardin des Plantes)に出たら、見慣れた光景で安堵する。今回の投宿先は前回とは別のホテル。昨秋Toulouseで泊まったibis hotelに。トゥールーズでの滞在が快適だったことと、昨秋何度もこのホテルの前を通っていて、立地の良さも分かっていたので決めた。後から知ったことですが、このイビスホテルはアコーホテルズのエコノミーブランドで“スマートな滞在を実現する「イビス」、クリエイティブなデザインと遊び心をもつ「イビススタイルズ」、街の中心部にホテルを構える「イビスバジェット」という3つのブランドがある”とのこと(Discover Japan 2024.6.23参照)。今回は「イビススタイルズ」だった。チェックインを済ませ、近くのスーパーCarrefourで、カップ麺、オリーブ&チーズのパック、トマト、赤ワイン(Bio)を買う。今夜はホテルでまったり。

日本男子の初戦、vsパラグアイ@ボルドーの放映がなく残念。日本のテレビ放送をiPadなので見られるようにもしていないので、文字情報のみ確認。放送しているセブンズ(7人制ラグビー)フランス戦を見ながら、酒盛り(笑)スーパーで買ったカップ麺「Banzaï Noodle」がなかなかの美味しさ。普段カップ麺はそうそう食べません。食べた後に下に残る不快感(アミノ酸由来)がなんとも。このカップ麺にはそれを感じなかった。ビーフ、チキン、カレーの3種類があるようですが、ご近所のCarrefourにはチキンのみ。生産者はどこなのかと、探してみたら、フランスメーカー「リュストクリュ」が2016年に発売したものと書かれた日本語を見つけた。ただしCarrefourの商品ページの消費者連絡先はPANZANI(@LYON)となっていた。もう少し調べてみたら、どうやら二つのブランドがあるようです。Lustucruブランド(本体にLustucruと明記)とPANZANIブランド(ブランド名なし)。CarrefourではPANZANIブランドのみ販売。そしてLustucruブランドはビーフ、チキン、カレーの他に種類が色々ある。Lustucru社は2002年にPANZANI社に買収されているので(検索すると複数のニュースソースがヒットします)そのためか。いやはやカップ麺で長くなりました(笑)

とにかく、赤ワインも美味しかった。Carrefourバンザイ。そして涼しいナントにも。

TorinoからMilanoへ (2024.07.23 Tue.)

列車でミラノ中央駅。駅近のホテルを予約。最初にイタリアへやってきた頃を思い出させるクラシックなホテル。いい、いい! 旅情が掻き立てられます。Milanoは中継地点という立ち位置のため、観光などは一切なし。お気に入りの駅近のオステリアで夕ご飯を食べるのが唯一のお楽しみ。サイトから予約もして準備万端。昔は中央駅の周りは陰湿なムードが少し漂っていましたが、今は感じられない。ホテル近くでおつかれ生ビール。おつまみのピーナッツ。カンパリソーダの小さな瓶に入っていた。Buona idea! これはお洒落。何てことはない普通のお店なのに、オリーブもおいしい。こういうところがイタリアの魅力。駅のバールで飲むカッフェが美味しいとか、見た目はよくないけど、美味しいお菓子とか。変にきどってこの魅力を失わないで〜と心の中で叫ぶ。イタリアはフランスじゃなくていい(個人的見解です・笑)

夜はお楽しみのお店。このオステリアを知ってからミラノが好きになったほど。生ビールで喉を潤してから一応ロケハン。久しぶりだから。その途中仕立て屋さんの前を通った。ガラス張りの工房で男性が針を動かしていた。素敵な佇まい。私の視線に気づいたその男性が、目をあげて微笑んだ。歳の頃はどうだろう。50代後半ぐらいか。私はその一瞬恋に落ちましたよ(笑)それくらい映画の中のワンシーンのように素敵な風情だったのです。さて、現実に戻ろう。夜のお店をしっかりロケハンして、ホテルに戻る。

そのお気に入りのオステリアは、変わることなく美味しくていい雰囲気で、最後のイタリアを楽しく締めてくれた。「お父さん」も満足げです。変わらない良さ。挑戦も長く培って来た土台の上だからこそ。新解釈は伝統があってこそ。変えてはいけないもの、ということは厳然として存在する。そんなことを度々感じた5年ぶりのイタリアだった。

Torino 2日目 (2024.07.22 Mon.)

さて、真夏に旅をすることになった深い訳とは(笑)今年はまったくもって不足していたイタリアへがっつり行こうと思っていた。そんな中、パリオリンピックのニュース。なでしこが昨秋滞在したナントで、予選リーグ2試合を戦うとの情報。さらに男子もオリンピック出場を決め、ナントで同じく予選リーグを1試合戦うことに。これは行かない訳にはまいらぬ、と半々の旅で真夏になった次第である。そのためあまりフランスから離れる訳には行かぬ。地図を見ながらあーだこーだと悩み、最後に、ミラノに入りジェノバ→ネイヴェ→トリノ、そしてミラノから飛行機でぴゅっとナントへ飛ぶ。そして帰りはまたナントからミラノへ戻り、帰国の途につく、という旅程で固まった。ミラノからナントまではLCCのeasyJetが直行便を飛ばしている。

そして今、トリノまでやってきて、私たちのイタリアは終盤を迎えているという訳である。昨日の「奇跡の物語」とは、ランチを取ったパスタ屋さん、後から昔のコラムを読んでいて、15年前にそのお店を自分で発見していて、でもお昼ご飯を食べた直後だったので泣く泣くパスタだけを購入したお店だった。それから15年後に、宿泊先のホテルスタッフがリストアップしてくれた数件の中から、最初に見つけることができたお店に入り、とても美味しいパスタに感動し大いに満足。図らずも知らず知らず15年前のリベンジをしていた、ということなのである。気づけよ!と自分にツッコミを入れたくもなりますが、なんたって15年も前のこと。昨日のことだってすでにあやふやな年頃に突入しているのに、思い出せる訳がない(笑)

こんな素敵な偶然があって、俄然トリノが好きになる。今日はバールのはしご。ビチェリンも再び。なんだか変わった? 昔のまんまだね、と感想色々。夜のお店を予約して、ホテルに戻り最上階テラスでランチ。軽くと思い頼んだインサラータのボリュームが! やぎが頼んだバーガーのパテうまし。蒸し野菜の付け合わせがたっぷりついていたので、このお皿だけでよかった。しばらくぶりということもあり、ボリュームの最適解を未だ見つけられません。夕方、思い立ってメルカートへ。すでに市場が閉まっている時間にもかかわらず。中途半端な時間なのでフードコートも閑散。最近はメルカート+フードコートが標準なのかしら。ここでもいじましく泡を飲む(ジェノヴァでちょっと痛い目に合ったというのに)

Taverna delle Rose、ホテルスタッフのお薦めリストから。人気店。お昼に予約をしてよかった。タベルナというだけあって昔ながらのとてもいい雰囲気。隣のテーブルでは地元の男性四人が賑やかに。ここなら色々食べられそう! しかし、私のお腹はそれ程空いていなかった。軽くのつもりだったランチに、野菜だからといって、大きな気になりすぎた(涙)という訳でやぎはプリモからリゾット、私はセコンドからトリッパを。トリッパに大きな皮付きャガイモがまるまる添えてあった。崩しながら一緒に食べる。おいしい! ワインはアオスタのLES CRÊTES Petite Arvine、とてもいいワインです。日本ではテラヴェールさんが輸入。トリノは2泊と短い。明日はミラノへ移動。トリノからマルペンサまでその日の内に余裕で移動可能。しかし万が一を考えてミラノ中央駅近くのホテルに一泊。用心深くなったものです(笑)

NeiveからTorinoへ (2024.07.21 Sun.)

“ネイヴェはロマーノ・レヴィ、縁の地”

今日はAlbaまでタクシーを使い、そこから列車に乗る算段。昨日ベネデッタさんがドライバーに電話をかけ金額を確認して予約をしてくださった。最初は€30の提示。Va bene? (30なら良いかな)OKと答えたところで、ちょっと待って€40だって、どうする? とベネデッタさん。一瞬交渉をするべきかとも思ったけれど、5年ぶりのリハビリの旅。言い値で承諾。最後の朝ごはんをゆっくりいただいて(このお宿の朝ごはんは最高です)ゆるゆるとパッキングをして、市税を払いに降りていく。今朝、ドライバーに確認の連絡もしてくださったよう。細かな配慮をしてくださる素敵なオーナー。またいつか再訪したい。宿は広場の真ん中にあって、斜め前にはハム類からお惣菜、お菓子まで揃うお店があり、ちょっと右手に歩くと美味しいジェラート屋さんもある。規模の割にリストランテも多く、飲む場所にも事欠かない。今度はいつものように秋がいい。今回このようなミッドサマーに旅することになったのには深い訳がある。それは追って(笑)

アルバの駅前が工事中で進入できないからと一つ先の駅 Mussottoまで。切符は車内で買えるようになっていた。カード利用可。停車する駅のアナウンスもあり(伊語および英語)、列車もきれい。昔とは違うのだ。無事にPorta Susa着。メトロに乗り換えPorta Nuovaへ。駅近のホテル。チェックインには早かったので、荷物を預けて、フロントスタッフお勧めのパスタ屋さんでランチを取ることにする。この女性、9月に京都に来るそうです。2度目の日本。初回は東京周辺だけだったとか。「non vedo l’ora!」とたいへん楽しみにしている様子。さてランチ。大賑わい。無事にテーブルにつけてよかった。TAJARIN AGLIO, OLIO E PEPERONCINO CON TARTARE DI GAMBERI E ZEST DI LIME、これが絶品!! CALAMARATA IN “PESCHERIA”もなかなか。量が結構多かったのにも関わらず、ペロリと完食。インサラータとグラスワインもいただいて、大満足。このお店に辿り着いたのは「奇跡の物語」でした。これも追って(笑)

戻ってチエックイン。ちょっと奮発した甲斐があり、お部屋も快適。屋上テラスからは山々も望むことができる。Torinoは落ち着いた都会。来るまではそれほど胸が高鳴らないけれど、来て街を歩くといいところだなぁとしみじみ思う。不思議な街です。