秋到来(2020.09.29 Tue.)

栗きんとん(中津川すや製)

春山多勝事 賞翫夜忘歸
掬水月在手 弄花香滿衣
興來無遠近 欲去惜芳菲
南望鳴鐘處 樓臺深翠微
(于良史「春山夜月」)

掛物とお花でお月見。お稽古を終えて立ち寄った「つむぎ 佐藤竜子」@法然院でもまさに昨夜の月夜をうつした様なお作品に出会う。冴え冴えとしたお月様。月明かりに浮かぶ樹々。深い深い緑色。もう増やさず手持ちの着物でと思っても、素敵なお作品に出会うと纏ってみたいと心が揺れる。草木で染められた色は、ただ単に表現としての色に留まらず、その色で染められた着物を纏うことは、その色を生み出した草木をも纏うこと。そこにとても魅力を感じる。薔薇、桜、梅、団栗、刈安… 身近にある植物が生み出す色の数々。そして今日は「クサヤナギ」を知った。

写真は毎年やぎ叔父がこの季節に届けてくれる「栗きんとん」(中津川すや製)。坪島土平(土に`あり)さんのお皿にのせる。秋の景色が目の前に広がる。深く息を吸って、お菓子をいただき、お薄を一服。縮こまりがちな心が身体が、ゆるゆると伸びていく。きれいなものを見て、季節の美味をいただいて、深呼吸。こう言う時間を、大切にしていこう。

●「つむぎ 佐藤竜子」植物染め紬織着尺・帯 賛助出品 秦 世和<錫工芸>
 場所:法然院 南書院 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
 日時:9月29日(火)~10月4日(日)
    午前10時~午後5時(最終日は午後4時まで)